すごい円高

  • 2011/08/18(木) 07:03:00

お盆も過ぎて、すっかり夏らしくなりました。
夏バテとか平気ですか?

それにしても、また為替レートが急騰してます。
先週、ついに瞬間で1ドル76.29円!
今年になって記録を更新したの76円台レートは史上最高値。

この夏は、すごい円高。バテてる場合じゃない。

なにせ、この前のバンコク旅行のカードの支払いが、
ちょうど先日あって、
ホテル代が一泊、2000円。
買ってきた諸々の小物や、食事代は、
予想よりはるかに安くて、しめて20000円を切った。
先週のレートが1バーツ=2.55円。

知っての通り、カードの決済は、
購入時ではなく、決済時の為替レートが適用されるから、
なんか、2カ月の間で、20%さらに安い感じ。

そう。もともと
為替レートは、モノの価値のバランスで測定されます。

PPP(Purchasing Power Parity) といって、
為替相場の最も単純な計算方法です。
タイでは325mlのペプシ缶は40バーツ(約110円弱)だった。
日本では、120円(夏は100円の自販機もある)
だから、正味の価値(net value) は、ほとんど同じ。

ペプシはペプシ。どこで買っても同じ価値を持つわけです。

国際的に流通できて、かつ、長い輸送時間の利く商品は、
このように「一物一価」の方向に向かいます。※

120円=40バーツ がペプシの価値のバランスです。
そうすると、1バーツ=3円
そう考えると、1バーツ=2.55円は、ま、納得のいく範囲というわけ。

ところで、産業界はというと、
円高が起こると、メーカーは赤字なのが昔の日本。
でも最近は、ソニーやホンダなど、円高でも増益の企業が出始めた。
富士通は純損益が前期の赤字1123億円から950億円の黒字に転じ
三菱自動車、シャープも純損益の黒字化を見込むとのこと。

これらの輸出企業の収支改善の秘訣は、為替取引の
テクニックが利いていることも一因。
(それ以上に、少ない人員と生産コストの削減で、
これまでに無い、従業員の努力が試されていることも確か)

為替の円高リスクをヘッジして、
1ドル80円前後で、フォワードしておく。
勿論、為替リスクのヘッジ方法だから、デリバティブの1方法。
先物取引で事前にドルを売り円を買って(先物予約)
決済時のドルレートで交換する約束をしておくわけです。


買った時10000ドルの商品を日本円で決済する時、購入時の
レートが1ドル100円だとしても、将来の一定期間後、
1ドル80円で決済する約束をしておく。
約束の時期が来たら、実際のレートが1ドル=120円だろうが、
70円だろうが、1ドル=80円で10000ドルを決済(800,000ドルで買う)する契約をする。
こうすると、円高トレンドの時は、買った時より、200,000ドル割安な取引ができる。

変わる外部環境に合わせて、組織の方法も、経営財務の方法も見直されているのです。

メーカーは、昔、円安時にドルを一気に円に交換して、利ざやを稼いできたから、
円安が好まれた。輸出も伸びるから。

だけど、今は、日本の通貨が強くて、重い。
しかも今回は、ずいぶん根が深くて、
アメリカの経済と国債の信用が改善しない限り、円高は続く予想。

だから、それを存分に発揮して、
輸入品は一層安く日本に入るようにし、メーカーは財務の力を借りて、
円高でも利益を出せるシステムを作ること。

実際に、今は、円高でも豊かになれる仕組みを作りつつある。

円高で利益を出せる日本。
それは、なにより、日本経済の信用の高さの証です。

昔は良くないと言われた円高。
今は、少し状況が変わっているようです。


すごい円高。


Babbie


※ マックのハンバーガーのように、輸送してたら腐ってしまうものや、
衣服や嗜好品のように個人の趣味や国の習慣で価値が一定しないものは、
世界的にも,まちまちの価格がつきます。
これは、「ビックマック INDEX」 といって、
イギリスの経済専門誌『Economist』が初めて行った、物価の比較方法です。
(アメリカのビックマックは、日本のビックマックより30%くらい安いし、
香港では半額くらい。)